Wi-Fi 7は日本ではいつから使える?2023年に解禁された最新規格
Wi-Fi 7は日本ではいつから使えるの?2023年末に解禁された最新規格Wi-Fi 7とは?
Wi-Fi 7の主な機能が日本で使えるようになったのは2023年12月
日本国内でWi-Fi 7の主な機能の利用できるようになったのは、2023年末から。2023年12月22日に総務省が電波法施行規則を改正し、6GHz帯における320MHzの帯域幅の利用を認可したことで、Wi-Fi 7の主な機能が利用可能となりました。
※5GHz帯の240MHzチャンネル幅は日本では未開放です。
Wi-Fi 7は最新のWi-Fi規格です。4K/8K、VRなどトラフィック需要の高まりや接続端末の増加に対応し、超高速で低遅延な通信が可能になりました。
Wi-Fi 7を使うにはルーターとデバイスの両方が必要
2023年に主な機能が解禁されたWi-Fi 7ですが、Wi-Fi 7通信を行うためには、Wi-Fi 7ルーターとWi-Fi 7対応デバイスの両方が必要になります。
当初は対応スマートフォンなどのデバイスに対応するデバイスが少なかったですが、最近ではiPhone 16シリーズ(iPhone 16eを除く)など、Wi-Fi 7対応端末も増えてきています。2025年現在前世代のWi-Fi 6が主流ですが、対応デバイスやルーターの拡大に伴い、今後ますますWi-Fi 7の普及が進んでいくでしょう。
高速で低遅延な最新規格Wi-Fi 7の特徴
Wi-Fi 7の優れている点は、高速で安定した通信です。Wi-Fi 7は従来のWi-Fi 6/6E規格と比べて、4.8倍高速、4倍低遅延、5倍のネットワーク容量を備えた通信を実現します。以下に、Wi-Fi 7の新技術の一部をご紹介します。
320MHzの帯域幅
Wi-Fi 7では、6GHz帯で最大320MHzの帯域幅を利用可能です。これはWi-Fi 6Eの160MHzの2倍。より多くのデータを同時に送受信できるため、通信速度が大幅に向上します。
MLO(Multi-Link Operation)
MLOは、複数の周波数帯(2.4GHz、5GHz、6GHz)を同時に使用して通信を行う技術です。ひとつのバンドしかリンクできなかったこれまでのWi-Fi規格に比べ、通信の安定性が向上し、遅延が減少します。
その他の機能
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4K-QAM:より効率のいい変調方式で、伝送速度が20%アップします。
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Multi-RU:1ユーザーに複数のRU(リソースユニット)を割り当て、伝送効率を向上させます。
- プリアンブルパンクチャリング:干渉をブロックして利用可能なチャンネルを増やすことができます。
Wi-Fi 7対応ルーターも続々登場!
TP-Linkは日本で最初のWi-Fi 7ルーター「Deco BE85」を発売したブランドです。以降、多くのWi-Fi 7ルーターを発売しています。
BE22000 トライバンドメッシュWi-Fi 7ユニット「Deco BE85」
Deco BE85は日本で最初に発売されたWi-Fi 7ルーターです。12ストリームの合計は22Gbps*。10Gbpsポート×2、2.5Gbps×2を備え、高速スループットを実現しました。メッシュユニット間の通信にWi-Fi 7通信を利用できるため、Wi-Fi 7端末がない世帯でも複数台を使用することでWi-Fi 7を活用できます。
*表記の速度は320MHz(6GHz)と240MHz(5GHz)の帯域幅を使用した場合の値で、2025年5月時点では日本国内で5GHz帯の240MHz帯域幅は使用できません。
BE24000 クアッドバンドWi-Fi 7ルーター「Archer BE900」
Archer BE900はTP-Linkのフラッグシップモデルで、16ストリームの合計は最大24Gbpsの通信速度を誇ります。“世界初”となるクアッドバンド対応(2.4GHz/5GHz-1/5GHz-2/6GHz)で、高速でスムーズな通信を提供します。
BE19000トライバンドWi-Fi 7ゲーミングルーター「Archer GE800」
Archer GE800はトライバンド合計速度が19GbpsのWi-Fi 7ゲーミングルーター。マルチカラーに光る筐体デザインだけでなく、ゲームパネルやゲームブースト機能など、ゲームを存分に楽しめる機能が満載です。
BE7200デュアルバンドWi-Fi 7ルーター「Archer BE450」
Archer BE450はデュアルバンドWi-Fi 7ルーター。10Gbpsポート×1/2.5Gbpsポート×1に加え、MLOなどのWi-Fi 7技術で高速・低遅延な通信を実現します。Wi-Fi 7ルーターとしては低価格で、帯域を2.4GHzと5GHzに絞ることにより高いコストパフォーマンスを実現しました。初めてのWi-Fi 7ルーターにおすすめのモデルです。
Wi-Fi 7中継器
Wi-Fi通信の範囲を拡張できるのが中継器。Wi-Fi 7中継器も登場しています。
BE9300 トライバンドWi-Fi 7中継器「RE655BE」
RE655BEは、Wi-Fi 7の新技術によって最大通信速度や接続の安定性が向上した中継器です。高速で低遅延なWi-Fi 7通信を拡張します。
Wi-Fi 7 アダプター
既存のPCをWi-Fi 7に対応させるための子機も登場しています。USBポートやPCIeスロットからPCに接続することで、お手持ちのPCをWi-Fi 7に対応させることができます。
BE6500 ハイパワーUSB Wi-Fi 7子機「Archer TBE400UH」
Archer TBE400UHは、BE6500 ハイパワーUSB Wi-Fi 7子機。ノートPCやデスクトップPCのUSBポートに接続することで、お手持ちのPCをWi-Fi 7通信に対応させることができます。
BE9300 Wi-Fi 7 Bluetooth 5.4 PCIeアダプター「Archer TBE550E」
Archer TBE550Eは、超高速トライバンドのWi-Fi 7 PCIeアダプターです。PCIeスロットに接続することで、お手持ちのデスクトップPCをWi-Fi 7にアップグレードします。
Wi-Fi 7対応スマートフォン
iPhone 16シリーズ(iPhone 16eを除く)がWi-Fi 7に対応するなど、Wi-Fi 7対応スマートフォンも広がりを見せています。そのほかでは、Pixel 9シリーズやSamsungのGalaxy S25/S25 UltraがWi-Fi 7に対応しています。今後も各社から多くのWi-Fi 7対応端末が発売されることが予想されます。
Wi-Fi 7対応ゲーム機
ゲーム機では、PS5 ProがWi-Fi 7に対応しています。その他のゲーム機のWi-Fi規格については、以下のページをご参照ください。
Wi-Fi 7は、日本でも2023年12月から主な機能が利用可能となり、Wi-Fi 7ルーター・Wi-Fi 7対応端末も続々と登場しています。高速通信や低遅延、多数の同時接続など、さまざまなメリットを享受できるWi-Fi 7。今後のデバイス対応の進展をぜひウォッチしてみてください。